え!ゴッホが?なぜさんだ!? 「大石輝一没後50年展」

この展示会は、(文化庁所管)令和4年度芸術文化振興基金助成事業に認定されました。(わー

昭和35(1960)年、66歳の大石は、芸術の理想郷「アートガーデン」を建設するために、西宮市夙川での都会的環境での創作生活に別れを告げ、当時まだまだ未開であった三田市郊外広野で林野の開拓を始める。大石がこの地を選んだのは、彼が敬愛するゴッホが愛した南フランスアルルの風景と似ているというのが理由であった。かれはアトリエをつくり、ゴッホ記念碑を含むいくつもの石碑の制作に、彼の晩年の力の全てを注ぎ込む。しかしながら、昭和47(1972)年2月、大石は「アートガーデン」建設夢半ばで、かれの積年の目標であった「複製画美術館」の礎石を置くこともなく、病に倒れ、帰らぬ人となってしまう。享年77歳2ヶ月であった。来年(2022)は、大石没後50年にあたる。

50年を経て「アートガーデン」は、造作物に経年劣化がめだつが、そこには大石の芸術への情熱が未だに宿っているのか、何か確実に人に迫るものがある。現地調査活動に参加した「アートシティさんだ研究会」のメンバーが、「大石没後50年展をやろう」と言いだしたのは、極めて自然で、誰一人としてこれに異を唱える者はいなかった。

ここに提案する「大石輝一没後50年展」は、大石の芸術・業績・人柄・情熱を子ども達も含め多くの市民に、あらためてきちんと伝えると共に、デジタル映像化技術を用いて、市民がいつでも身近にアートを楽しむ環境が作りうることを実践的に示す挑戦的な展示会である。

大石輝一没後50年展 2022年10月6日~10月11日 三田市総合文化センター(郷の音ホール2F展示室)

 

PXL_20210716_011153187.jpg アートガーデンの現状(2021)