ゴッホの丘 <さんだアートガーデン>
三田市中内神にある「アートガーデン」は、1960(昭和35)年に夙川の画家大石輝一がこの地を芸術村にしようと開拓の鍬を入れたものです。大石の活動に共鳴する多くの学生らがこの地に集まり、建設に参加しました。大石は「ゴッホの記念碑」を初めいくつかの印象的な石碑類をこの地で制作しています。しかし、1972(昭和47)年建設途上で大石は他界、以降長年に亘って管理者不在となった「アートガーデン」は荒廃し、一時は残念なことに周辺環境を乱す一因ともなりました。
「アートシティさんだ研究会」は、2021年4月に「アート溢れるまちさんだ」を合言葉に三田で活躍するアーティストを中心に約40名により設立されました。研究会は、2022年10月に郷の音ホール展示室で、三田ゆかりの画家「大石輝一没後50年展」を主催し、開会式には60年前にアートガーデンで催されたゴッホの碑除幕式を模して、オランダ総領事にもご出席をいただきました。
この展示会を機に、アートガーデンを再整備し、市民が集える公園にしようという機運が盛り上り、2023年1月より、会員を中心としたボランティアによるアートガーデン再整備がスタートしました。大石画伯の住居兼アトリエの周辺を中心に、密集した放置竹林を切り開き、杉の大木を切り、建物を覆った蔦を払いました。2023年7月には、安全祈願祭が執り行われ、建物の改修工事に着手しました。工事を進めてみると、建物の半分はすでに朽ちて復旧不可能と判断され、最終的には状態の比較的よかったアトリエと喫茶部分のみを修復して残し、ギャラリーとして活用することといたしました。1.5haのアートガーデンを維持管理し、恒久的に運営していくためには、組織体制の整備強化が必要であり、「アートシティさんだ研究会」の全メンバーを引き継ぐ形で、約60名の登録会員をもって「NPO法人さんだアートガーデン」が、2024年2月に設立されました。4月には、ほぼ建屋の修復工事が一段落し、田村三田市長をおむかえしてアートガーデン内覧会を開催しております。
アートガーデンには、長い間「立入禁止」の札が立てられていましたが、ようやく整備の目途がつき、本年11月からこの札を外し、施設を開放する方向に動きだしました。当面、毎週土曜日に訪問者の入場を受け入れます。また、他曜日でも事前連絡をいただければ、見学申し込みにはできるだけ対応させていただきます。今後はミニギャラリーでの展示会や勉強会、ミニコンサート、BBQパーティー、アート作品やギャラリーグッズの販売などが企画されています。
毎週土曜日はボランティアによる活動日です。植栽や遊歩道の整備、建物の補修、清掃等に汗を流したあとは、全員で集まる楽しいコーヒーブレイクです。一緒に活動してもらえるボランティア仲間も募集しています。
整備が進むアートガーデン建屋 屋外BBQも可能
喫茶コーナー ミニギャラリー・ミニコンサート
アートガーデンリーフレット表.pdf (0.4MB)
アートガーデンリーフレット裏.pdf (0.72MB)